横浜市中区 N様邸 外壁塗装工事 2ページ


シーリング撤去・打設工事

水洗い・乾燥の後は、雨水の浸入を防ぐため劣化したシーリングの撤去、再打設を行います。


鉄部さび止め塗装

建築金物の鉄部はケレン(サビの除去と劣化塗膜の除去)を行い、さび止め塗料を塗布。
通気穴・換気扇フードは上塗り塗料の色に合わせ、白色の錆び止め塗料を塗装しました。


屋根の棟包(金物)は釘浮きを打ち直し、シーリング処理。雨水の浸入と今後の釘浮きを予防します。

屋根金物の棟包・雪止め・出窓屋根・出窓天井・水切り・樋持ち・デンデンも全てケレン。赤錆色の錆び止め塗料を塗布しました。


付帯部下塗り

付帯部の下塗りを行います。鼻隠し・破風・帯板・雨樋屋根の棟包(金物)はケレン後に清掃し、ファインパーフェクトシーラーを塗布しました。

鉄部サビ止め塗装

各部ケレン後清掃し、サビ止め塗料を塗装。

 

鉄部サビ止め塗料:

日本ペイント

1液ハイポンファインデクロ(ホワイト・赤さび色)

(ターペン可溶1液速乾変性エポキシさび止め塗料)

付帯部下塗り塗料:

日本ペイント

ファインパーフェクトシーラー(透明)

(弱溶剤2液高付着浸透形ハイブリッドエポキシシーラー)

 

サビ止め塗装施工箇所

  • 屋根:棟金物・雪止め・水切り・ケラバ
  • 樋 :樋持ち・でんでん
  • 窓 :出窓屋根・出窓下部の天井・シャッターボックス
  • 外壁:水切り

建築金物は80年代までは鉄製の物が多く、バルコニーや外階段などの鉄製建材が使われていました。
現在は屋根金物・出窓・換気扇フード・水切り・雨戸などのみに鉄製の建築材料が使用されています。

理由としては、強度のある各種金属の中で、一番安価でなお且つ加工が容易だからです。

アルミや銅の建築金物もありますが、価格が高いので一般の住宅にはあまり使用されません。

特に屋根金物は殆どが鉄製です。
なぜならば、スレート板の下にある下葺材「アスファルトルーフィング」の耐用年数のほうが低いためです。

一般的な住宅のアスファルト系防水シートは耐用年数が20年程度で、20年を目安に屋根の葺き替えを考えるのがベストと言われているため、金物もその程度で保てれば良いという考え方です。

耐用年数60年の「マスタールーフィング」が発売されたのが2010年ですから、それ以前に作られたスレート屋根の建物は築後20年程度で葺き替えを考慮する時期にはいります。

20年を超えて雨漏りがしていない住宅は、ある意味ラッキーな状況かもしれません。

但し、鉄製の建築金物は10年程度で塗り替えが必要なため、屋根金物の腐食を防ぐには表面保護をする塗装が必須になるのです。


屋根塗装工事

スレート屋根の塗装を行います。
先ずスレートとは何かと言うと、もともと天然スレートというものがあり粘板岩(ねんばんがん)といい、英語読みでslate(スレート)という岩石です。
国内では東北の三陸沿岸地域を中心に産出され、明治以降に洋風建築に天然スレート葺きが採用されました。代表的な建物では東京駅があります。

その天然スレートに対して、現在戸建で普及しているのが人造スレート・化粧スレートと呼ばれる屋根材です。

住宅では人造スレートを使った屋根の総称として「スレート屋根」と言っています。

スレート屋根の塗装は高圧洗浄機による洗浄を行い乾燥の後、下塗り、中塗り、上塗りを行います。

クラックなどがあった場合には、下塗り前に補修を行います。



スレート屋根塗装

下塗りの後、中塗り、上塗り。

 

下塗り塗料:

アステックペイント

サーモテックシーラー

(弱溶剤形二液変性エポキシ系屋根外壁用遮熱下塗材)

中塗り・上塗り塗料:

アステックペイント

スーパーシャネツサーモF

(弱溶剤形二液屋根用遮熱フッ素系上塗材)

 

塗料の特徴

下塗り塗料:サーモテックシーラー

  • 高浸透固着性により、劣化した人造スレートの表面を補強
  • 遮熱顔料により、高い遮熱性で室内の温度変化を制御
  • 上塗り塗料との複合効果により、更に高遮熱性能を発揮

上塗り塗料:スーパーシャネツサーモF

  • フッ素樹脂塗料で汚れ難く高い耐候性
  • 劣化を制御したラジカル制御顔料を含有し、塗膜の劣化を制御
  • 高い日射反射率により、室内の温度上昇を抑える

スレート屋根の塗装は、人造スレート板の表面保護を目的としています。

スレート板表面は経年により劣化し水分を吸収してしまいます。水分による膨張と収縮を繰り返す事でスレート板は劣化が進行します。更にそこへ土埃等の汚れが堆積し、藻・苔などが生える事でスレート板表面が物理的に破壊されます。これらを防ぐ目的で屋根塗装を行います。

今回の塗料、スーパーシャネツサーモFはフッ素樹脂含有の塗料のため、塗膜に汚れが付きにくく、藻・苔の生える要因が最小になるため、塗膜劣化の起きにくい屋根に生まれ変わりました。


天井塗装

各部天井塗装を行います。

こちらの住宅は、天井の状況が良いため軽度のケレンと清掃のみで、補修等は無く塗装が開始できました。

 

天井・軒天井の中・上塗り塗料:

アステックペイント

マルチエースⅡ-JY

(弱溶剤形一液内外壁用アクリル系上塗材)

 

塗装施工箇所

天井:玄関天井・ガレージ内天井・軒天井


付帯部中塗り・上塗り

天井塗装の次は付帯部の中塗り・上塗りです。
鼻隠し・破風板・帯・樋・水切を仕上げます。乾燥後は養生を行います。

外壁と接している板は、キレイな塗り分けを行うことで外観がキリリと引き締まった印象になります。

※外壁塗装の後に施工している箇所もありますが、分かりやすく付帯部塗装にまとめて説明しています。


付帯部:中・上塗り

 中塗り・上塗り塗料:

日本ペイント

ファインパーフェクトトップ(N20)3部艶

(ターペン可溶1液ラジカル制御形ハイブリッド高耐候性塗料)

 

塗装施工箇所

屋根:破風・鼻隠し

 

樋 :横樋・縦樋・樋持ち・でんでん

鉄部:水切り・換気フード他

窓 :雨戸蛇腹部・シャッターボックス・雨戸出窓霧除け+出窓下天井

天井:バルコニー下天井・軒天井


次のページ、外壁塗装へすすみます。

※本来、塗装工事の工程は付帯部塗装と外壁塗装と、行ったり来たりと進みますが、塗装工事の説明のため、便宜上建物の部位ごとに解説をしています